備忘録(仮)

ゲームの感想とか。不定期更新

ゴールデンアワー 感想

好きな部分もあるけど……

雰囲気もシナリオも良かったけど、誤字多すぎだよ!ノベルゲーでこれは萎えるわ!

イラストが綺麗、またシナリオの評判も良く気になっていた。

過去にテーマに惹かれ、このライターさんの別作品「少女グラフィティ」をプレイしていたのだが、携帯小説みたいな文体、すっきりしないバッドエンドばかり。雰囲気はかなり好きだったのだが、とにかくテキストが合わない。今じゃ見ないタイプのバッドエンドを作ってくれるのも嬉しいが、そこに至るまでが急で心に残らなかったため、自分の中で避けるライターさんの1人になってた。

少女〜は、退廃的な雰囲気漂う作品だったがそれに比べると「ゴルアワ」は普通の学園生活を送る男女の話。しかもこの時期特有の恋愛、進路の悩みなどの感情を丁寧に、リアルに描いていて読ませてくれた。

失礼ながら「あのライターさん、こんな話も書けたのか」と感動してしまった。

元カノのまりかに、最初の時点で彼氏がいる瑠璃など、今の恋愛ゲーなら避けられそうな設定を持ってきてリアルに描かれているのが好き。

瑠璃→すず→まりか→夏未→ユキ の順で攻略。

瑠璃

ファミレスで手塚が瑠璃の陰口を言ってる場面がリアルすぎてうわあ、ってなった。瑠璃に本当は雄也が好きだった、思い出が欲しいと言われ了承するとそのまま関係を持つことに。そこから爛れた関係になり、浮気が見つかるくだりは……あれ?これ学園ものだよね?ってなるくらいには昼ドラ。まさかこんな展開が見れるとは。おまけに外で致してる場面も撮られ学校で晒される。とか息もつかせぬ展開で、ある意味一番読み応えがあったな。ラストはスカッとした。それにしても「雄也のことが好きだったのに彼女がいると勘違いしてて告白出来なかった」みたいな発言、「?」だったんだけど終わった今なら納得。

しかしなんで手塚が主人公、瑠璃に執着してるのか?高嶺の花の女を狙いそうなのに。という疑問を話す場面と答えががまたリアルだったな。これ、サッカー漫画なら腐女子に執着を愛に置き換えられカップリングされてしまうタイプだよ

 

すず

短い。サッカーの夢を失った雄也が彼女のマネージャーになる事で前を向く話。モデル仲間の嫉妬でとんでもない展開になるものの、ルートに入ってからはずっと順調でやりまくりって印象しかない。所詮芸能人、画面の向こうで笑顔を振りまいてくれるあの子には、イケメンの彼氏がいるのが現実なんだなってのを教えてくれるルート。

 

まりか

主人公の元カノ。元々引っ込み思案な性格の中、海外留学で放置され、雄也にずっと怒っていた……のを考えると、傷の舐め合いって言葉で片付けられないくらいまりかは辛かったのかもしれない。個人的にはエンディングに入る前の場面が好きだな。別れたままでまりかは外国で大成する、ビターエンド?みたいなのが見てみたかったな!

 

せっかくしんみり終わったのに、あのタイミングで抜きゲーのノリのエッチシーンを入れてくるのはどうなんだろう。余韻に浸らせてくれ〜回想シーンのおまけに入れてくれ〜、というわがまま。

 

夏未

こんな彼女が欲しい。

ユキのデートプランを無かったことにして、自分のやり方で気持ちを伝えるのは主人公の覚悟が現れてて良かったな。

予行演習でユキに写真立てをあげるシーンもまたいいよね。全てわかった後だと切ない。印象的だなあ

そういう場面で主人公を「キミ」呼びするのとんでもなく興奮したわ。元が真面目キャラなので乱れ具合のギャップが良い。好きです。

あと、デートの予行演習をした相手のことが思い出せず、雅史で全シーン再現してくるのは、何のサービスだ。

ただ夏未ルート以外だと、一度した告白を無かったことにするというきつい展開があるため……申し訳なくなるよなあ。瑠璃ルートの時とかバレ方が最悪すぎたし。そりゃビンタ喰らうよ。すずの時はちゃんと謝ってたけどまりかルートでは描かれず。話さなくなっても好意を持ってるのが伝わってきてただけに、このルートでの夏未の心境を思うと辛いな!

 

ユキ

もはやそのままだけど某リスのモノマネ可愛すぎてやばいわ。声優さんもノリノリだな……かわいい。

主人公とユキでスマホの写真見て笑ってるらしいCG、2人とも手に何も持ってないから「主人公がパリピポーズしてるのをみて爆笑してるユキ」なのか?と思ってしまったな。会話で判明。あれは描き忘れなのかな……

主人公と夏未をくっつけようとする謎に満ちた存在。てっきり主人公にしか見えない霊だと思いきや存在してて会話もできる。だけど不審な点が見られる。何者?……撮った覚えのない写真などこれまでの伏線が回収される読み応えある話だった。しかし、ユキのエッチシーンが「少女グラフィティ」で感じた合わないテキストになっててあっ、やっぱりこのライターさんだわ……となった。なんだろうな。エロい単語を使ってるのにエロくないというか、しんみりした話だったのに急に主人公が暴走してるっていうか。

ユキって名乗った由来がさ。主人公と本名から一文字ずつとったやつとか。かわいいよね……

なんかもう、切ないね。ラストはまた一緒になれた、ってことでいいんですよね?? 

 

学生のリアルとファンタジーが融合していて面白い作品だったなあ。

雰囲気いいのに!だから誤字がひたすら残念。ユキのことがわかる場面で夏未が思いを述べてるとかいう重要なシーンまで誤字あってほんっっとうに勿体無い。

だけどエッチシーンのテキスト(特にユキ)がおっさんの書く官能小説みたいなノリでちょっと残念。女子校生を書いてるとはいえ、この時代「ウケる」を連呼してるのは……書いてる人の年齢が見えるというか目が覚めてしまうよ……今の子も使うのか??

あとは手塚の悪役ぶりが良かったな。いい悪役。最終的についたあだ名の話笑った。女も容赦ないね。

あと親友キャラの雅史が本当にいい人だったな……!かっこいい。幸せになってほしいわ。夏未ルートでなんとなく瑠璃に気がある?くっつきそうな雰囲気感じたけどどうなんだろ。似合いそうだよなこの2人。

あと楽曲がいい。まりかルートのエンディングの「車窓の歌」が好き。