備忘録(仮)

ゲームの感想とか。不定期更新

贄の匣庭

好きなところ

18禁ゲーだからこそ描ける物語

本土から離れた島。七名家と呼ばれる人達が実権握る場所が舞台。閉鎖的な場所であり前時代的な考え方が当たり前の世界

さらに主人公の久朗は育てられ方もあり人間としての感情がない。そのため残虐的な行為も描ける話となっていて18禁ゲームだからこそ表現できるシナリオで良かった

絵がとても綺麗

ヒロインの艶やかな顔から、悪役の人を見下す、憤慨してる顔と表情のバリエーションを描くのがうますぎる。きちんと表情筋が動いてる顔で生身の人間感がすごいんだよな、特に劉誠の怒り顔、崩華の蔑むようなのと、キレ顔が特に印象に残っている

全体的な感想としては、起動した時の文面が怖い。CGのグロオンオフするときの見本がスイカで可愛い感じで表現されてるの本編とのギャップよ

久朗が叶子と出会い、2人が仲を深めていく過程を丁寧に描きながら七名家の関係性が見えてくるわくわく感。正直2人の初夜たのしみにしてたのに……仲睦まじい様子を見せられてからのこれはショックでかいけど、それで物語が進み出す

世界観や周りの人たちの考え方といい、よくこんなむごい設定を思いつくもんだ。久朗がチート級強さなので戦闘描写はあっさり。そこより目的を達成するための肉体的痛みの描写場面が主になる。

サクサク目的達成してしまう久朗視点より、劉誠視点で読める七名家のそれぞれのドロドロとした、表向きペコペコしながら内心で毒づいてたりする人間模様の方が好きでしたね

劉誠も性格がアレだけど好きになった相手、透子をとても大切にしてるところは良かったなー。ここだけ見てると彼もいい意味で普通の人間なんだなって。

七草家のビジュが好きだった。崩華とかギャルっぽいし見た目かなりタイプなんだけど、性格がね……でもこのゲームに出てくる人たち全員頭おかしいけど。まともなのは一蔵とギリ鈴花ちゃんくらい? 三亥とかその、直接的に肉をね……色々なゲームしてきたけどやっぱり人のを、ってのはだいぶきついです。モザイク?なしでやったのでリアル臓物でうわあ……てなった

あとどうしても希が好きになれなかった。彼女にも理由はあるんだけどね。久朗をめぐる叶子とのやりとりは結構好き

ラストはやっぱりハッピーエンドにはならなかったな。全てが語られておらず考察が必要、謎が多くて難しかった

主題歌の不思議な雰囲気がとても好き

フルボイスで豪華、絵も綺麗だし、何と言っても商業じゃ扱いにくいであろうグロ要素の強い題材の作品を作ってくれたメーカーさんに感謝